2022.05.16

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災害について学ぼう〜自然災害ってなんだ?〜を解説(後編)

先日の「災害について学ぼう〜自然災害ってなんだ?〜を解説(前半)」に続き、空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”が提供しているオンライン講座の解説をしていきます。
前回は災害の定義や世界で発生している災害や被害、死亡者数についてお話をしました。
今回は日本における災害発生数等について解説をしていきます。

早速ですが、前回の地震クイズの続きで、日本における10年間で地震発生回数をみてみましょう。
 

 
回数が突出している2011年には東日本大震災、2016年には熊本地震がありました。
注目すべき点は、回数が減っている2019年には大阪北部地震、北海道胆振東部地震という2つの大きな地震があったことです。この回数が少ないということはエネルギーはまだどこかに蓄えられているのではないかと気になる部分です。
また、自然災害でいえば、この年は台風15号と19号による被災もありました。

次に1980年から10年毎にみていきましょう。 

 
2000年になってから急増しています。

日本は本当に地震が多いことがわかりますね。
2007年には、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率が発表されました。
この時、東海地震を想定して静岡での発生確率が一番高くなっていました。
 

 
2021年には茨城県水戸が高くなっていました。しかし、確率が低くなっているからといって安心することはできません。
また、世界規模でみていくと日本の面積は地球の地表面積の1/4(0.25%)にもかかわらず、世界の地殻エネルギーの1/10(10%)が小さな日本に集まっています。
さらに地震だけでなく雨が多いのも日本と特徴です。雨が多いということは土砂災害も多いということです。
 

 
しかも、地震だけでなく雨も年々増加しています。
日本では1時間あたり50mmを超えた雨が降ると、テレビで見るような下水から水が吹き出すような状況になります(下水の設計上)。
1976年~1985年には平均174回だったのが、2010年~2019年には平均251回となり、下水を整備したときよりも大幅に増加しています。 
現在、ゲリラ雷雨と呼ばれる短時間で集中的に降る大雨がありますが、過去にはありませんでした。
 

 

次に豪雨が起きると斜面の崩壊や土石流、さきほど述べた土砂災害を考えると思います。他にも川の氾濫によって川の近くが浸水してしまう外水氾濫を考えると思います。
 

 
しかし、現在、日本で問題になっているのは近くに川がなくても内水を排水できずに溢れてしまう内水氾濫です。
実は、この内水氾濫が浸水の68% を占めています。
この内水氾濫を防ぐためには自分の身の回りを見直すことが必要です(自宅の排水が機能するように整備されているか等)。

日本はこのように様々な災害あり、世界からみても特殊な環境となっています。
まず、温暖化については100年間における温度上昇は世界で0.74℃に対して日本は1.24℃です。
次に地震が多い国は世界第2位、火山の多い国では第4位となっています。

これらの順位から、日本は災害大国であることがわかるかと思います。

私たちにとっていつ、どのくらいの災害が起きるかは想定外ですが、災害が起きたらどうなるかは想定内です。
そのため、想定外の災害が起きた時にどのように自分の身を守るべきか想定し、最悪の事態を防ぐことが重要となります。

 

災害時の自助力を高める ~あなたにもできるファーストエイド~
第1回:~なぜ、自助力を高める必要があるのか?~

 

第2回:~止血方法~

 

第3回:~心肺蘇生方法~

 

第4回:~平時と災害時の医療ニーズはどう変わるのか?~

 

第5回:~市民トリアージの方法~

 

第6回:~感染症下での災害対応~

 

第7回:~患部固定の基本・シーネ固定とは?〜

 

第8回:~意外と知らない?三角巾の使い方~

 

第9回:~代用品を使った患部の固定例~

 

第10回:災害について学ぼう〜自然災害ってなんだ?〜

 

【本プロジェクトのスポンサーについて】
このオンライン講座は、「体にフィットする魔法のビーズソファYogibo(ヨギボー)」の日本総代理店である株式会社ウェブシャーク(所在地:大阪府大阪市、代表取締役:木村誠司)が提供する「TANZAQ」プロジェクトがスポンサーとなり実施されます。
同プロジェクトは、Yogiboが社会課題の解決に取り組む団体のスポンサーとなり「持続可能な社会課題の解決をともに目指す」ものです。

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