JOURNAL #362022.03.16

感染症研修会にて「コロナ陽性(疑い)者への対応準備」についてアンケートを実施

医師:坂田 大三

空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”医師の坂田大三です。

空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”では、新型コロナウイルス感染症に対して国内外で医療支援を行っています。2022年3月までにクラスターが発生した病院、施設での現場支援活動は30施設以上となり、医療チームとしても様々な経験を積んできました。
広島県内では医療福祉クラスター対応班の一員として活動を行ってきた経緯もあり、今回、広島県内の保健所より令和3年度感染症研修会の講師を依頼される機会がありました。

当日は、医療機関(病院・クリニック・薬局)、施設(高齢者・障害・福祉)、保育施設、教育機関、行政機関(120箇所)から合計240名の申し込みがあり、感染流行下ではありますが多くの方々がオンラインで参加されました。

講演では、実際にクラスター施設で感じた私たちの経験を共有し、施設への聞き込みと振り返り資料を参考に具体的な対応策を話しました。クラスターが発生すると、どの機関でも対応に苦慮するため「いかに感染者数を増やさないか、そのためには事前準備が重要だ」ということが私からのメッセージでした。

福祉高齢者施設での活動の様子

また、第6波の真っ只中であったので、講演中に「コロナ陽性(疑い)者への対応準備」についてアンケートをとりました。感染防御具の備蓄を行っている施設は比較的多かったものの、クラスター対応の事前準備、特に自施設で入居者をみなければいけない場面を想定して準備を整えている機関はまだまだ少ない印象を受けました。

図:2022年1月11日にアンケートを実施(5段階評価)

ARROWSの運営団体であるピースウィンズ・ジャパンでは、2020年10月から高齢者・障がい者施設を対象にした個別相談会(実地・オンライン)を行っています。これまでに221施設以上に相談会を実施しました。
主なコロナウイルスがオミクロン株に変化し、全体的な死亡率は減少していますが、亡くなる方は介護が必要な方、高齢者が多い状況は変わりありません。
また、施設運営を担う職員が感染したり、家族が感染することで濃厚接触者となり現場の人手が少なくなることを多く耳にします。感染者がでることで慣れない管理が増えるなか、どうやって少なくなった人数で施設運営を行っていくのかは事前に話し合っておく必要があります。

感染対策に係るオンライン研修の様子

第7波がくるのかどうかはまだわかりませんが、私達は今後も感染流行が起きることを前提に活動していきます。クラスターが発生した現場で学んだことを多くの方々と共有し一緒に対策を考えることで、今後のコロナ対策の一助になれればと願っています。

また個別相談会を受けた方々の反響も良く、社会的にもニーズが多くあることを実感しており、今後も続けていく予定です。

WRITER

医師:
坂田 大三

ピースウィンズ・ジャパン 空飛ぶ捜索医療団 医師 千葉県習志野市出身。外科専門医。 2019年2月から現職、バングラデシュ国ロヒンギャ難民キャンプ診療所運営に携わりつつ、平時は広島県の僻地診療所、災害時にはARROWS医師として現場へ派遣。

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