2022.02.17
- 緊急支援
【パラオ】「国境を越えて困ったときに助け合う」緊急医療支援 現地からの報告
ピースウィンズ・ジャパン 看護師:北川 光希
私は2月7日、パラオ共和国の新型コロナウイルス感染拡大に対応するため、医師2名、調整員2名とともにパラオ共和国に現地入りしました。
まずは現地の保健省・病院職員等から情報収集を行い、現地のニーズの把握に努めたのち、早速コロナ支援活動にあたっています。

パラオに向かう北川看護師(写真中央)はじめPWJスタッフと支援物資
医師がコロナ病棟のサポートやPCR検査体制の整備に取り組む中、私は看護師として、手始めにマンパワーが不足しているコロナ検査センターでの業務を開始しました。
検査センターは、パラオ唯一の病院“ベラウ国立病院”に併設されていて、検査を受けに日々多くの人が訪れます。人口約18000人のこの国で約12人に1人が陽性となっていますが、実際に検査センターに入ると陽性率の高さを実感し、オミクロン株の感染力の高さに驚きます。検査センターは病院内外の応援スタッフで成り立っており、日々入れ替わるスタッフと協力しながら検査を行っています。
また、私は医師とともに病院のER(救急外来)での勤務も開始しています。
コロナ病棟が大変なのはもちろんですが、医療スタッフも多くが陽性となり人員が不足している上、これまでフィリピンや台湾に搬送していた重症患者がコロナ流行後搬送停止となったこともあり、通常医療が切迫している状況でもありました。
一番忙しい時間帯である夕方~深夜までERで勤務し、現地の医療スタッフと協力しながら医療を提供しています。日本と比較して医療設備はかなり限られますが、持参したエコーをPWJ医師が活用するなどし、出来る限りのことを尽くしています。


大変な状況が続くなかでも、スタッフが和気あいあいと働いている姿はとても印象的です。現地の医療スタッフはとてもフレンドリーで、私たちを快く受け入れ、現地の医療のこと・生活のことなど、様々なことを教えてくれます。親日の方も多く、長い歴史の中で培ってきた日本とパラオの友好関係を感じます。国境を越えて困ったときに助け合う、という当たり前であるべきことをしっかりと実行出来るチームの一員でいられることを嬉しく、誇りに思います。

一日当たりの感染者数は少しずつ減りつつあるパラオですが、依然コロナは猛威を振るっています。コロナだけではなく、受診が滞ることでコロナ以外の慢性疾患(がん・糖尿病・循環器疾患など)が悪化するなど、弊害も多く生まれています。特に受診が難しい離島住民に手が届いていない現状があり、私たちは、病院と協力し、月曜日から離島へのアウトリーチを開始します。アウトリーチでは、コロナの検査はもちろん、コロナ以外の診療を行う予定です。
同時に、ベラウ国立病院ではPWJがチャーター便で届けたPCR機器を現地スタッフと実運用していく予定です。そのPCR機器を用いて検査体制を整えることで、大幅な検査速度の向上が期待されています。
日本国内も大変な状況ではありますが、引き続き、国内・国外共に私たちだからこそ出来る人道支援に真摯に取り組んでいきたいと思います。
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