JOURNAL #372022.03.18
広報:ジャーナル編集部
2022年3月の空飛ぶ捜索医療団ARROWS定期訓練は、3月9日、10日の2日間に渡り行いました。
YouTube動画:
●訓練1日目:ロープによる救出訓練・CSR/CSM座学&シミュレーション訓練
▷ロープレスキュー訓練では、5人で一つのチームを構成し、要救助者を崖下から引き上げる訓練を実施。
指揮する者、崖下に降りる者、引き上げるためのロープシステムを作る者。各メンバーの役割は異なりますが、他の人の作業も把握していなければスムーズで安全なレスキューは実現しません。メンバーの役割を交代しながら何度も繰り返し、より早くより安全に救助を行う技術を磨きました。
また、要救助役の参加者から救助される側の意見 (担架の揺れや患者への声かけなど) を確認することもできました。
●訓練2日目:SAR想定訓練@瓦礫サイト
▷瓦礫サイトにて実際の現場に近い状態でのSAR (Search and Rescue/捜索救助) 想定訓練を実施。
地震による倒壊現場を想定し、複数の傷病者捜索、発見後の容態判断、接触後の医療処置、現場からの救出、医療施設へ搬送までの一連の流れをノンストップで訓練しました。
1回目は瓦礫内への進入判断に時間がかかってしまったり、1人目に時間をかけすぎて2人目の救助が間に合わなかったり、反省点も多いレスキューでした。しかし反省点を洗い出し、より時間短縮できる所、逆にもう少し時間をかけて検討すべきだった点をチームで共有することができ、2回目/3回目と格段にスピーディーな救助ができるようになりました。
今回は消防有志職員チーム(IKOF)も訓練に参加してくださり、「連携」というキーワードでも大きな意味のある訓練となりました。
「官と民」「レスキューとメディカル」それぞれ志は同じでも、文化や言語が異なる部分があるため、実際の現場を想定して共に訓練し、連携を強めることは非常に大切です。
レスキューは決して1人ではできません。それぞれの力が寄り合わさって初めて、命を繋ぐことができることを改めて実感しました。
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広報:
ジャーナル編集部
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