JOURNAL #372022.03.18更新日:2024.01.21

【定期訓練】捜索救助想定訓練にて、CSR/CSMを実施!

広報:空飛ぶ捜索医療団"ARROWS" 編集部

2022年3月の空飛ぶ捜索医療団ARROWS定期訓練は、3月9日、10日の2日間に渡り行いました。

YouTube動画:捜索救助想定訓練にて、CSR/CSMを実施!

訓練1日目:ロープによる救出訓練・CSR/CSM座学&シミュレーション訓練
▷ロープレスキュー訓練では、5人で一つのチームを構成し、要救助者を崖下から引き上げる訓練を実施。

指揮する者、崖下に降りる者、引き上げるためのロープシステムを作る者。各メンバーの役割は異なりますが、他の人の作業も把握していなければスムーズで安全なレスキューは実現しません。メンバーの役割を交代しながら何度も繰り返し、より早くより安全に救助を行う技術を磨きました。
また、要救助役の参加者から救助される側の意見 (担架の揺れや患者への声かけなど) を確認することもできました。

要救助者を引き上げるARROWS隊員ら
▷CSR (Confined Space Rescue) / CSM (Confined Space Medicine) とは
瓦礫内など狭いスペースにいる要救助者を助け出すための、レスキューおよび医療手技のことです。
瓦礫内に挟まれて動けない人などを救出する場合には、レスキュー/メディカル、両チームの連携がより一層求められ、厳しい現場での迅速かつ適切な判断が必要になります。
まずは座学でCSR/CSMについて復習し、付与された想定のもとで各チームが必要な資機材をすり合わせ、救出のための手順を実際のタイムラインに沿って合同でシミュレーションしました。
メディカル/レスキュー両チームが時系列に沿って使用する資機材と動きを共有

訓練2日目:SAR想定訓練@瓦礫サイト
▷瓦礫サイトにて実際の現場に近い状態でのSAR (Search and Rescue/捜索救助) 想定訓練を実施。

地震による倒壊現場を想定し、複数の傷病者捜索、発見後の容態判断、接触後の医療処置、現場からの救出、医療施設へ搬送までの一連の流れをノンストップで訓練しました。

1回目は瓦礫内への進入判断に時間がかかってしまったり、1人目に時間をかけすぎて2人目の救助が間に合わなかったり、反省点も多いレスキューでした。しかし反省点を洗い出し、より時間短縮できる所、逆にもう少し時間をかけて検討すべきだった点をチームで共有することができ、2回目/3回目と格段にスピーディーな救助ができるようになりました。
今回は消防有志職員チーム(IKOF)も訓練に参加してくださり、「連携」というキーワードでも大きな意味のある訓練となりました。

「官と民」「レスキューとメディカル」それぞれ志は同じでも、文化や言語が異なる部分があるため、実際の現場を想定して共に訓練し、連携を強めることは非常に大切です。
レスキューは決して1人ではできません。それぞれの力が寄り合わさって初めて、命を繋ぐことができることを改めて実感しました。

消防有志職員らと瓦礫内に進入する様子

 

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